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フィリピンを学ぶ -ミンダナオ島の抱える問題-【フィリピン留学】

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フィリピンは日本と比較して治安が良くないため、滞在中は安全の確保に注意が必要です。基本的な防犯意識を持つことで安全な生活ができますが、南部の大きな島であるミンダナオ島は特別な警戒が必要です。ミンダナオ島はフィリピンの中でも異色の文化が栄え、魅力的なエリアですが、不安定な治安の背景にあるものについて考えていきましょう。

 

CONTENTS

 

 

ミンダナオ島とは

 

ミンダナオ島は首都マニラのあるルソン島に次ぐ大きな島です。治安が不安定なことから開発が遅れ、手つかずの自然や素朴な風景の残る美しい島です。少数民族が多く暮らし、フィリピンの中でも独自の雰囲気が訪れる人の心を掴んでいます。f:id:hatarakuotona:20190216001204j:plain

フィリピン政府公式認定 語学学校NILS

 

イスラム教の力

 

ミンダナオ島は14世紀にイスラム教が伝わり、15世紀にはイスラム教国となりました。その後、16世紀にフィリピンの多くの島々と同じようにスペイン統治の危機にさらされましたが、ミンダナオ島イスラム教の反発の力が強く、19世紀半ばまで植民地支配から免れたのです。そのため、スペインの殖民地としてアジア唯一のキリスト教国としての歴史を歩んだフィリピンの中でも、異色の文化を育んだ島として知られています。

 

紛争の歴史

 

イスラム教としての誇りを守るため、強く抵抗を示したミンダナオ島では、スペイン、アメリカ、だけでなく、第二次大戦後に独立国家となったフィリピンとも厳しい対立、紛争の歴史を刻んでいます。特に南部はイスラム教の力が強く、フィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線MILFとの間で激しい武力衝突が繰り返されました。2001年から段階的に和平交渉と関係の悪化を繰り返していましたが、2012年10月15日には自治政府を設立することを目指した和平合意に至りました。

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その後の安全について

 

紛争、テロ、衝突を繰り返してきたミンダナオ島では、現在もテロが頻発したり、観光客の誘拐などが起きています。全土が危険ではないので渡航禁止ではありませんが、訪れる際は必ず事前に最新の情報をチェックして、場合によってはキャンセルするなど身の安全の確保に努めてください。

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2019年1月24日更新の外務省海外安全ホームページの情報によると、ミンダナオ島中部以西レベル3の渡航中止勧告となっています。今後の情報に注意してください。

 

まとめ

 

このようにフィリピンでは、1つの国といっても様々な考え方、文化、宗教、習慣、民族が個々の尊厳を持ち暮らしています。ミンダナオ島の危険な地域に暮らす人々と観光客にとって安全で平和な日々が訪れることを願うと同時に、対立の背景にある宗教の問題について考えてみることも大切です。フィリピンは独特の歴史と宗教の文化があります。また、アジアでありながら第二の母語として英語を話すようになったことも、このような歴史を歩んできた国の決断なのでしょう。フィリピン留学の魅力は、英語を学びながらグローバル社会の1つの国の在り方を学ぶ機会になることにもあるのです。

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