パナイ島イロイロの①モロ教会について【フィリピン】
パナイ島のイロイロには①モロ教会と②ハロ教会の2つの古い教会があります。
モロ教会は、1831年に設立されたままの姿が現在に残るキリスト教の教会です。
そこで今回は、①モロ教会についてご紹介します。
CONTENTS
モロ教会とは
モロ教会とは、イロイロの中心街イロイロシティからイロイロ川を挟んで西に約3kmの場所にあります。
この教会は、スペイン統治時代の1831年に建てられたもので、もう1つの呼び名に「フェミニスト教会」というものがあります。
それは、教会の通路の柱の上に並んだ16体の聖人像が、すべて女性であるためです。
女性聖人のみを祀った教会は、フィリピンでも異例のものと言われています。
また赤い尖塔が象徴的で、フィリピン観光の撮影スポットとしても人気を集めています。
アクセス
イロイロの中心街からモロ教会への移動は、タクシーを使用することをお勧めしています。
距離は3kmで、車では10分程度タクシー料金は90ペソ程度となっています。
モロ教会の正式名称はSt Anne Parish Churchとなっていますが、タクシーで行先を伝える際は、
「モロ教会」あるいは、隣にある美しい公園「モロプラザ」
と伝えるとスムーズに行くことができます。
正式名称は、あまり使用されていないようなので憶えておきましょう。
基本情報
名称 |
モロ教会 |
正式名称 |
St Anne Parish Church |
住所 |
132 San Pedro St, Molo, Iloilo City, 5000 Iloilo, |
TEL |
+63 948 068 2064 |
ネオゴシック様式の建物
モロ教会は、ネオゴシック様式で建てられ、外壁はサンゴでつくられています。
また、赤い尖塔が良く知られており、イロイロのランドマーク的存在として多くの観光客が訪れます。
壮大な姿でたたずむモロ教会は、外観だけでなく内装の素晴らしさも魅力です。
天井の装飾やステンドグラスの美しさは、観る人の心に強い印象を残します。
また、外観を撮影する際に適した時間帯は、夕方となっています。
日中の強い陽射しの下ではなく、傾きかけた金色に輝く夕日がサンゴの外壁り美しさを際立たせるのです。
モロ教会に残る戦争の爪痕
モロ教会は1831年の建立から、幾多の困難を乗り越えて現在にその姿を伝えています。
美しい姿を誇るモロ教会ですが、かつて起きた火事だけでなく地震、そして第二次世界大戦を経験しているのです。
モロ教会は第二次世界大戦時には、フィリピンの民間人のための避難所として使用されていました。
戦火の激しかったフィリピンでは、当時のままの姿で残るのはとても難しい状況でしたが、モロ教会は奇跡的に戦火を潜り抜けたと言われています。
しかし、教会の鐘には戦闘機で撃たれた際の弾丸の傷跡があり、痛ましい戦争の爪痕が残っているのです。
まとめ
このようにイロイロでは、スペイン統治時代から残るモロ教会が激動の時代を耐え抜き、その姿を今に伝えています。フィリピンはアジアで唯一のキリスト教国で、その信仰の厚さが知られています。モロ教会では、世界中から訪れる観光客だけでなく、敬虔な祈りをささげるフィリピンの人々の姿が見られます。鐘に残る戦火の痛ましい傷跡は、フィリピンの人々だけでなく、私たち日本人にとっても、未来へ続く平和な世の中への願いを絶やさないよう、呼びかけているのかも知れません。イロイロに訪れた際は、壮大で美しい姿を現在に残すモロ教会に足を運んでみてください。